ヘッダーの始まり


グローバルナビゲーションの始まり
ホームニュース特集インタビュー動画コラムレビューランキングフォトギャラリーピックアップ
最新映画情報V ブログ(選択中)教えて!エンタ業界転職情報フロムジャパンV プラスメールマガジンプレゼント
V BLOG
パンくず式ナビゲーション

「ヒッチコック劇場/殺しの順番」

| | コメント(0)

「LAロー "The Venus Butterfly"」の録画で重婚男を見ていて、数年前に東京で発覚したハーレム男のケースを連想したほか、もう1つ思い出したのが、再放送で見た1時間ものの「ヒッチコック劇場」のエピソードでした。1時間ものの"The Alfred Hitchock Hour"は、「ヒッチコック・サスペンス」や「ヒッチコックアワー」など、邦題がいろいろあって混乱するので、30分ものと同じ「ヒッチコック劇場」に統一させてもらいます。

"Three Wives Too Many"という原題が示すように、この話の主人公には4人の妻がいます。彼の職業がtraveling salesmanであることは、冒頭の解説でヒッチコック監督が明らかにします。解説の最後に、ヒッチコック監督が"Speaking of a salesman..."と別の話を始めようとしたところで、画面がフェイドアウトし、ドラマが始まります。最初に登場するのは、主人公ではなくテレサ・ライト(「疑惑の影」、「ミニヴァー夫人」など)扮するマリオンです。彼女がブラウンと表札の出ているアパートの呼び鈴を押し、留守をまもっているミセス・ブラウンが顔を出します。マリオンがミスター・ブラウンの仕事のスケジュールを詳しく知っているので、ミセス・ブラウンは初対面のマリオンを信用し、部屋へ通します。マリオンは、自分もブラウンの妻だと打ち明け、結婚証明書と新婚旅行の写真を見せます。女たちは、重婚男を刑務所に送ってやると意気投合し、酒を飲みながら今後について話し合うことにします。マリオンは、青酸カリをこっそり酒に入れ、ミセス・ブラウンに飲ませてアパートを去ります。

このあとようやくミスター・ブラウンが登場します。演じているのは「飾り窓の女」(1944年)などの悪役俳優ダン・デュリエで、テレサ・ライトとは「偽りの花園」、「打撃王」以来、3度目の共演です。彼は化粧品会社のセールスマンで、4つの担当区域を飛行機で飛び回っており、それぞれの土地に妻がいました。彼がマリオンに留守を預け、冒頭のミセス・ブラウンのアパートに行くと、警察が現場検証をしているところでした。警察は、ミスター・ブラウンを疑いますが、アリバイがあったので自殺説に傾きます。

マリオンが自分以外の3人を殺すつもりだろうことは、誰もが予想するところなので、ヘタをするとこれから先は同じパターンのくり返しになってしまうでしょう。しかし、2度目の殺人の場面にちょっとしたひねりが用意されていて、3度目は省略を効かせてあり、くり返しはうまく避けられています。そのあとは、マリオンとミスター・ブラウンの対決シーンとなり、主役2人の芝居をたっぷり見せてくれます。久しぶりに再見しましたが、楽しめるブラック・コメディーでした。

このエピソード(1964年放送)には原作の小説があります。「大時計」(レイ・ミランド主演の同名作、ケビン・コスナー主演の「追いつめられて」と2度映画化)のケネス・フィアリングが書いた「多妻主義者」という短編です。デビッド・C・クック編「戦後推理小説・ベスト15」(荒地出版社)に訳出されているそうです。脚色は「グレート・レース」(1965年)、「女子大生悪魔の体験入学」(1973年)、「ブルベイカー」(1980年)などのアーサー・ロス。演出は、「宇宙水爆戦」(1954年)などのジョセフ・M・ニューマンです。彼は"The Alfred Hitchcock Hour"を他にも多数手がけていて、その中には人気の高い"An Unlocked Window"(エセル・リナ・ホワイト原作)も含まれます。わたしはカラーで30分ものとしてリメイクされたバージョンしか見ていないので、ぜひモノクロ版を見たいと思っています。

ヒッチコック監督が解説の最後で言おうとしたことは何だったのでしょうか。わたしはジョークだと想像しています。ミスター・ブラウンのような旅から旅のセールスマンは、ジョークによく出てきます。<港々に女あり>的な生活を送るセールスマンのジョークも無数にあると思います。原作を書いたケネス・フィアリングも、そうしたジョークを聞いて短編のアイデアを思いついたのかもしれません。

コメントする

2008年5月

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

タグクラウド

カテゴリ

アーカイブ

フッターの始まり